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十二月の末頃
落葉の林にさまよふ
枯れ枝には既にいろいろの形や色どりの
葉の蕾が出てゐる
これは都の人の知らないもの
枯木にからむつる草に
億万年の思ひが結ぶ
数知れぬ実がなってゐる
人の生命より古い種子が埋もれてゐる
人の感じ得る最大な美しさ
淋しさがこの小さい実の中に
うるみひそむ
かすかにふるへてゐる
このふるへてゐる詩が
本当の詩であるか
この実こそ詩であらう
王城にひばり鳴く物語も詩でない
(西脇順三郎詩集「旅人かへらず」)
この秋の初めに冬の詩とはおかしなことだが、私の昔から好きな詩だ。
最大に詩というものを語ってゐる一節(説)なのだ。
西脇の詩論の象徴である。
9月7日。
8時まで寝ていた。うっとうしい天気。
「山中保一さんを支援する会」のカンパのカレーを送る技を発揮して、二人に送るため荷造りをした。
我ながら上手いと自賛した。
「支援の会」の「通信」でお願いした寄稿の方に手紙書いた。郵便局に行く。そのあとは午後からの来客の夕ご飯のための買い物だ。
雨が降る、時折晴れるので、お客様もあるので裏の堀(そう呼んでいるのだが実際は通路です)の草引きを二時間。きれいになった。庭の散らかったゴミを竹ぼうきで''掃いた。きれいになった
四時半ごろ、お客さん来る。
久しぶりにお会いしてご老体のお元気な様子に喜ぶ。その方は音楽の好きな方で、モーツワルトのピアノとバイオリンのソナタのCDをくださった。素晴らしい演奏だからしばらく聞き詰めだ。
一緒に夕食。アスパラガスサラダ。ピザ。アサリパスタ。天ぷら茄子とオクラと厚揚げの煮物。素晴らしくごちゃまぜの手作りディナー。おいしかった。
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