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暗いはたごやの二階で
二子多摩川の鮎をたべた
三人の詩人と
そこは独歩の小説に出てくる
宿屋で大山街道に入口がついてゐた
(西脇順三郎詩集「旅人かへらず」)
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朝から昨日約束した廃物廃棄の運搬をしてあげるため、四日市に行った。ゴミを引き受けてくれる施設の方は本当に親切だった。
その帰りに郵便局と銀行によって、妻の風邪ひきさんを強引に医者に連れて行って薬をもらって、お昼はスーパーのお弁当食べて、帰ってくるまで寝ていろと約束させて、仕事に行った。
えいやっとばかり元気に仕事をして、帰ったら妻がまだ寝ていたので静かに、自分も昼寝をした。起きたら6時だった。
夕ご飯のキムチ鍋を作ってあったかく食べた。
林の道は歩む人をみまもる |
急に寒くなった、伊賀は最低気温が4度らしい。
冬は駆け足でやってくる。
紅葉も今年最後かと、もう一度見たいなあと思う。
紅葉の代わりに、北原白秋の「落葉松」を読んだ。
彼方に山を見ながら |
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落葉松
北原白秋
からまつの林を過ぎて、
からまつをしみじみと見き。
からまつはさびしかりけり。
たびゆくはさびしかりけり。
からまつの林を出でて、
時に紅葉がむかえてくれる |
からまつの林に入りぬ。
からまつの林に入りて、
また細く道はつづけり。
からまつの林の奥も、
わが通る道はありけり。
霧雨のかかる道なり。
山風のかよふ道なり。
からまつの林の道は
われのみか、ひともかよひぬ。
ほそぼそと通ふ道なり。
さびさびといそぐ道なり。
からまつの林を過ぎて、
ゆゑしらず歩みひそめつ。
からまつはさびしかりけり。
からまつとささやきにけり。
霧もうれし |
からまつの林を出でて、
浅間嶺にけぶり立つ見つ。
浅間嶺にけぶり立つ見つ。
からまつのまたそのうへに。
からまつの林の雨は
さびしけどいよよしずけし。
かんこ鳥鳴けるのみなる。
からまつの濡るるのみなる。
世の中よ、あはれなりけり。
常なけどうれしかりけり。
山川に山がはの音、
からまつにからまつのかぜ。
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